2003/02/18-21

蔵王の樹氷 "Ice monster from ZAO"

 

冬にしか撮れないもの。雪景色、つらら、、、。
蔵王には樹氷があったな。



はじめに

昨年の撮影旅行から、しばらく間が空いている。
その間、鳥を追っていたので、日帰り撮影ばかりだった。

さて、久しぶりに温泉のある場所で撮影だ。
今回のターゲットは、メジャーであるが故に今ひとつ触手の動かなかったモノ”樹氷”である。

天気次第で勝負がかなり左右されるという。2月はほとんど晴れないらしいが、どうなるだろうか。

 

18日 とりあえず天気は気にせず行きましょう


朝早く出発。東京からつばさ103号に乗り込んだ。
空いているだろうと思いきや、連れ立って出かける人たちと同じ車両になった。大きな声で会話しているが、どうやら蔵王へ行くらしい。比較的年配者だったので、スキーではなくて樹氷見物という。完全に道連れである。

東京から山形までは、2時間半ほどで到着。そこから直通バスが出ている。バスで50分程度で蔵王温泉だ。
話は逸れるが、山形といえば昨年立ち寄った”もみじ公園”が記憶に新しい。駅前に出ると、当時は工事をしていたデッキなども綺麗に整っていた。懐かしいような、新鮮なような不思議な気分だ。


蔵王に到着、11時過ぎ位だったろうか。天気は、晴れ。
少し考えたが、いい天気なのでこのままフル装備で上まで行くことにした。

樹氷を見るには、蔵王温泉から2つのロープウエーを乗り継いで、地蔵岳山頂駅まで行かねばならない。往復の料金は2500円也。実質的な乗車時間は各7分という。直だねと思ってはいけない。

これに乗るには、チケットを買ってから整理券で順番を待つことになる。幸い、観光(スキー以外)の者は優先的に乗せてくれるのでありがたい。けれど、侮ってはいけない。先に乗れるとは言っても、並んで待つ時間がかなり永いのである。

荷物を背負って、氷点下になる場所で突っ立って待つこと30分。
やっと乗れた。けれど、超満員になっているし、皆さんスキー板などの荷物もちだ。
私はザックがあるため、足元がきちんと確保で無かった。片足立ちで斜めになって倒れる寸前。足が痺れた。山手線の方が楽かもしれない。

1つ目のロープウエーを降りると、乗り換えのために次の駅に移動する。
目の前だから近いが、ここでも順番待ちをするのだった。流石にここでは15分くらいだったと思う。


山頂駅に到着した。
辺りは雪で真っ白。(当たり前)樹氷は駅を出て右側の地蔵岳方面にある。
少し見渡すと、駅の周りには綱が張ってあり、ここから先は”立ち入り禁止”だそうな。そうすると、樹氷には近づけないんだが。

綱の件は、雪崩や遭難防止のためとある。確かに急斜面もあるし、危ないかもしれない。ただし、現実的には誰一人としてその注意書きには目もくれなかった。山の上へ登ったり、斜面の下に下りてみたり。意味なしということか。

私は、天気を見て一気にここまで来てしまった。装備は全部持っている。
けれども、ザックをあけて装着するのは面倒だ。観光客に混ざってそのまま、斜面を登って写真を撮ることにした。

斜面はあまり急な傾斜ではないが、硬いところは滑るし、柔らかいところは沈んでしまう。やはり登山靴だけでは辛い。

この日は、天気も良く暖かかった。気温は多分、−5度位だったろう。
風もほとんど感じられず、快適だ。

標高は2000m も無いのだが、結構息が切れる。斜面だからなのか。単に鈍っているだけか?

その後、昼食を取り、14時から16時ころまで撮影を行う。
今回は、珍しく35mmのネガと645版のネガ+ポジにした。理由は簡単で、被写体の輝度差が大きく、ポジでは厳しいから。現像後はスキャナーでデータを吸い上げて画像処理とプリントアウトを考えている。この場合、ラティチュードが広くて潰しが効くネガがベターだろう。

デジタルでの撮影も考えたものの、ポジ以上にシビアであるし、低温環境ではバッテリーが非常に怪しくなる。雪は水になるから、その点も心配だ。


なお、機材は以下のとおり。

35mm
Nikon F-2 Photomic A
Sigma 20mm F1.8 DG
Konica Centuria / Fujifilm PRO400

645版
Fujifilm GS-645S
(Fujinon 60mm F3.5)
Konica Implezza
Fujifilm Provia , Velvia


夕刻に近くなり撮影を終える。
下りのロープウエーは空いている。


この日は、夜間も樹氷を見に行った。ライトアップがあるので、どんなものか少し楽しみ。
乗車券は、2500円であった。昼間と同じ金額で割高感は無い。券自身はちょっと変わっていて、絵葉書になっている。あまり綺麗な、、、(以下省略)

蔵王に来る前、インターネットで色々と調べてみた。ところが、ライトアップに関する情報とか写真はかなり限られている。確かに、言葉にしても写真にしてもまとめにくいのかもしれない。

私は実際に見てきたが、良かったか?と聞かれても、YESとは言いにくい側面を感じた。目で見て楽しむことと写真撮影の両方を考えていたものの、ライトアップ自体が今ひとつと言わざるを得ない。

山頂に通じる2つ目のロープウエーがある。このロープの中間鉄塔、それから、山頂駅の屋上の2箇所にライトが設置されている。ライトは、麓から見て左手がナトリウムランプ(オレンジ色)で、右手は3色ライト(YMC だったかな)である。

見た目の面白さはあるが、薄ぼんやりと色ずれした様な影は気味が悪い。
見学者の声にも、そんな話し声が耳に残った。

屋外に出ると、気温は-10度位だった。予告通りの寒さ。
降り立った見学者は、次のロープウエーで足早に帰ってゆくのだった。
当方は、カメラも用意してきたので、とりあえず撮影を開始。限られた場所での撮影でかなり困ってしまったが、一応見学の人たちにもシルエットで入っていただき、雰囲気だけでもお伝えできればと思う。

 

19日 2回目の出動、カンジキも使いますよ


昨日は、昼間+ライトアップを撮影した。フィルムも4割くらい使った。
初日からのいい天気で、ラッキーという奴だ。

今日は2日目だが、曇りだろうと思っている。
食事は8時からになるので、7時過ぎに起床した。窓を見ると晴れだ。
それも快晴で雲ひとつない。うぬ、今日も出動だ。


9時ころのロープウエーに乗る。朝からスキーや観光の人でそれなりに混んでいる。流石に待ち時間も15分程度で済んだし、きちんと立って乗れたので今度は楽だった。

山頂に到着し、装備をする。今回は、カンジキ+スパッツなどを含めてきちんとしてから出かける。金属製のカンジキを履いてみたが、これは快適だった。雪への沈み込みが減って歩きやすいのは当たり前だが、歯が出ているので、硬い雪にも食い込んでグリップする。斜面では強い見方だ。

帰り際に、70過ぎくらいのご婦人が、私の下り歩きを見て、カンジキに歯が付いていると驚きつつ、歩きやすそうねと仰る。
彼女自身は、山行き風の装備でストックこそ持っていたが、登るのは難儀そうだった。確かに、私も靴で登るのは大変だった。


地蔵岳の山頂に行く。また、その後稜線歩きでちょっと奥まで行く。
誰も居なくなって、白と青の世界だった。何も聞こえない。
たまに、スノーシューで縦走しているらしき人、スノーモービルで走る様子が見られた。

稜線沿いに立ててある杭が、唯一目に付く存在だ。
突っ立っているが故に、風雪を受けて、樹氷のような塊が出来ている。これも樹氷というのかな。


この日は、遠慮なくフィルムを消耗した。現像やスキャンなどを考えるとちょっと怖い。


帰りの途中で、樹氷資料館に立ち寄った。
場所は、ロープウエーの乗り継ぎ点で、中には喫茶スペースもある。

一応覗いてみたが、特に見るものは無かった。失礼ながら、資料館?という感じだ。昔のスキー板とか剥製があったが、何を意味するのか。
もちろん、無料の休憩所と思えば悪くないのだが。

 


20日 蔵王の温泉街を行く


雪だった。あまり沢山降るわけでもないが、曇っていてたまに、ちらちらする。
どうせ樹氷撮影は終わりなので、温泉街をうろつく。


最初に立ち寄ったのは、日帰り温泉「源七の湯」である。450円程。
湯は緑屋2号泉だから、河原湯から引いているんだろう。確かph 1.6 と表記されていた。凄い酸性だ、溶けそう。

湯船のお湯は希釈してあるだろうから、多少酸性は弱まるが、それでもかなり温泉臭いし、刺激的だった。透明で、湯の花の舞う温泉だ。


湯を出てから、温泉神社に向かう。雪に囲まれた社殿などを撮影する。
少しというか、大分興ざめだったのは、神社の直横がスキー場でロープウエーの駅があること。大音響で臭い音楽を流していた。がっかりする一瞬である。

神社から温泉街へは、参道の石段を降りる。ただ、今回に限っては降りるではなくて、すべり下ることになった。雪と氷でつるつるになっていて、とても歩ける代物ではない。

幸い手すりがあるので、それに捉まって滑り降りる。結構お面白いが、カメラをぶつけた。なに、F2 はそれ位なら無傷である。デジタルだと危ないけれど。


温泉神社から降りると、源泉らしい場所がある。また、左手には「上湯」がある。共同浴場で、湯船と脱衣所しかないが、200円払えばふらりと入れる。
また、少し下ると、「下湯」や「河原湯」もある。同様に共同浴場だ。

温泉街は狭い。昔ながらの立地なんだろう。斜面に沿っているので、お湯が神社の方向から流れてくる。建物の脇にある側溝は、温泉の湯気で満たされる。
また、酢川という河川にも温泉が注ぎ、湯気がもうもうとしている場所もある。


温泉宿、お土産の店に混ざり、餅屋がある。餅は名物のようだ。
昼食時になったので、餅定食を食す。

 

21日 温泉に入って、帰路に


最終日になった。撮影も、温泉街めぐりも終わっているので、適当に帰るだけ。気楽な一日だ。宿を出てから直接帰路についてもいいが、折角だからもう1つだけ温泉にゆこう。

本来なら、昨日見てきた共同浴場へ行きたいのだが、時間的な制約も一応ある。(ゆっくりしてもいいはずだけどね)
手近なところで、「新左衛門の湯」へ入る。600円だが、無料休憩所もあった。
中は、3つ湯船がある。(打たせ湯は雪に埋まっていた)

内湯は、ただのお湯らしいが、露天の2つは温泉になっている。1つは源泉”高湯”らしく、もう一方は”四六の湯”という希釈温泉だ。
源泉の方には入らなかったが、結構きついらしい。本当に薄めていないのかな?

 

そんな訳で、蔵王の旅は終了しました。
今回は天候に恵まれ、読書の日々にはならず大量に持参したフィルムは、ほとんど消し飛んでしまいました。これから、その処理が大変です。

山寺と蔵王、両方とも山形の代表的な観光地です。
個人的には観光地は好きではないのですが、地方の味なり自然の良さが感じられるので、この辺りはいい場所ですね。

何となく遠い印象があったものの、東京から新幹線で2時間半くらいです。
なんとも、随分近くなった気がします。



以上

 

フィルムの処理(事後です)

取りあえず、35mm のネガを回収してスキャンを行う。
センチュリアは、全然だめ。粒状感があり過ぎる。ホワイト側の狭い範囲だけ使うので、微妙なのは承知だが、なんだこのノイズ(粒状感)は!

ライトアップで使った、PRO400 はまあまあいける。
やっぱり値段なりですかねえ。200円と700円のフィルムは、差があるなあ。
正直、久しぶりの35mmネガでしたので、セレクトが甘かった。(+_+)


残るはブローニーの原稿だが、なんとかなるでしょう。

>ブローニー原稿が上がりました。

 ベルビアは、思ったより青くない。良かった。
 プロビアは、、、。露出ミスですね。(ISO設定を忘れてた;_;)
 インプレッサは、かなり癖があるようです。後から知りましたが、やっぱり強烈かも。

 ネガを主体に撮影しましたが、スキャンを考えるとポジの方がよかったですね。レンジが広くてもスキャナー
 でうまく拾えないし。色の面で見ても、ネガのスキャンは難しい。
 古いエクター25のスキャンが結構良かったので、判断ミスりました。

 

*ギャラリーに645版の写真を掲載しました。>こちらからどうぞ
(* JYUHYOU means "Ice Monster" , more pictures to my gallery !)

 


アクセスコース等


東京 > 山形 (山形新幹線)
山形 > 蔵王温泉 (直通バス)
山麓駅 > 樹氷高原駅 >地蔵岳山頂駅 (蔵王ロープウエー)