Finepix S2 Pro その後


最近はS2 Pro を使い、鳥ばかり撮影しています。
gallery の方もそんな絵がオンパレードですね。

さて、カメラについては、一度購入後に身勝手なレポートを書いておりました。その後月日は流れてます。久しぶりにその辺り、書いてみたいと思 います。

 

0 その後何かが変わったか?

いえいえ、あまり変わっていません。
え、それじゃあ書くことが無いのかというと、そうでもないんです。

購入当初は、jpg マシンとして使っておりました。もちろん、600万画素です。
この使い方は、S1 Pro と同様で、画素数なりの出力が美しいという理論?からです。
その後、”ピンボケ問題”や”raw のテスト”を経験、さらに、画像処理とプリンター出力を大量にやってきました。

前者のピンボケは別項に詳しいですが、これに関連して被写界深度やブレ、ボケ量なども再認識せざるを得なくなってきました。デジタルは銀塩とは違うと。


プリントは、当初インクジェットでの印刷、その後、昇華型プリンターでの出力をしています。また、8月に開催する写真展の関係で、フロンティアとラムダをラボ経由で使いました。
一番大きい物は、4つ切り(254mm x 305mm)サイズです。色合わせには多少調整を要しましたが、まあまあに仕上がりました(かな?)。

順番に書いてみましょう

色々ありましたし、既に記事で紹介している内容もありますがご容赦くださいませ。

1 ピンボケ関係
2 raw 関係
3 メディア
4 画像処理
5 印刷関係
6 電源
7 ファインダー
8 バッファー
9 デジタルカメラは難しい?



 

1 ピンボケ関係

別頁で書いております。
銀塩よりもピント合わせはシビアです。だから、AFで外す。
また、MFでも非常に危険な世界。

被写界深度は浅く、許容錯乱円も小さい。
これに従って、ピントやブレも増大しています。

なんだか35mm版のイメージより、中版の世界に入るようなそんな気配。
もっとも、私の様に645 で無限大ばかり撮影しているとよく分からない世界でもあります。

 


 

2 raw 関係

一応、raw が付いているのでテストをしました。
これが結構強力です。1枚2枚では分りにくいかも知れませんが、ある程度撮影して比べてみると、差は歴然とするでしょう。

これをやってしまうと、jpg では撮りたくないですね。
かくいう私も、今ではほとんどraw 撮影になってしまいました。


raw というのは、所謂ccd 生データだそうです。
ただ、少しは加工がなされているらしい。
S2 Pro のケースでは、ccd が600 万画素ですが、raw 出力は1200 万画素で出てきます。要するに、基本は1200 で作られている。
情報によると、600 万画素の場合は、カメラ内部でリサイズして出して来るそうな。

さて、1200 万画素ですが、正直ぼけぼけです。
何ででしょうね。たぶん、2倍補完の限界が露呈しているのは間違 いないと考えています。
じゃあ使えないのか?と言うと、そうではありません。縮小して使えば解像感は十分得られます。
そもそも、ハニカムccd の解像力は、リアル画素数の1.6 程度と聞いています。だから、1200 は無理でも900 万画素位はある。

いずれにしても、縮小してしまえば問題ありません。
さらに、一般的なccd より解像度はある訳です。

また、1200 万画素が甘くても、プリンターで300dpi レベルのデータを流すのであれば、そのまま使えば良いのです。600 万画素データを補完して作るよりも、1200 万画素からのデータの方が完全に良好な結果となります。

 


 

3 メディア

ファイルの重さは、13M 程度あります。結構厳しいですね。
1G MicroDrive でも、80 カットしか撮れません。
私の場合は、tripper でバックアップしながら使っています。
もちろん、バックアップ最中にも撮影するため、MD は2枚あります。

一回撮影で、5G 位撮影することがままあります。一応、バックアップには問題ありませんが、tripper 本体の電源ではバッテリーが続きません。必ずサブバッテリーが必要。

また、万が一昔のデータが残っていると、それを出先で消去出来ません。(PC があれば可能) 出かける前には、残量に注意が必要です。

それから、バックアップ中にポケットに入れたまま、ウロウロしていると衝撃で停止していることがありました。
出来れば、そっとしておく方がいいでしょう。

 


 

4 画像処理


画像処理は邪道でしょうか?
レタッチして色を付けたり、派手に加工するのは駄目だとか、認めないと宣言する向きもあります。はて、どう考えるべきか。

私も元もとは、自然なとかリアルなを追いかけたい思想があります。
だから、レタッチは不自然な結果を生みやすいし、人為的で不適切と思わないこともありません。

けれども、今ではレタッチは必須であり、重要と考えています。
フィルムもデジタルも同様ですが、写真の最終仕上がりは、作者の意図を反映するべきものです。 リアル追求でもいいし、イメージで押すのもいい。
また、テクニカルな意味で重要なのは、デジタルには基準色が無いことがレタッチの必要性を強くもたらしています。

ある意味、機械(カメラ)の不完全な部分を、作者が補完します。
AFやAEのそれと同じように、色の作り込みは人間がフォローする。
機械は完璧ではないし、彼らに作品は作れません。

フィルムだと安心感があると考えることも出来ますが、それは問題のすり替えでしょう。どんなフィルムを選ぶかで、色や風情は大きく変わります。大きく見たら、やっていることはレタッチと同じ。

むしろ、メーカーのお仕着せから離れられるよい機会かもしれません。

 


 

5 印刷関係

画像のサイズ(ピクセル数)と解像度(dpi)、それは何となく分るような、難しいような。
明確に認識している方は良いのですが、分らないと混乱します。

元画像が、900 万画素程度ある場合、大体A4サイズの大きさで印刷が出来ます。このケースでは、およそ300 dpi 位の解像度で出力することとなるのです。

一般的なところで、インクジェットプリンターの解像力からは、300dpi 程度のデータが妥当と考えられます。もちろん、より大きなデータがあり、高性能なプリンターであれば上を見ることが出来ますけれど、仕上がりは大差無いと思えます。

A4で300dpi が、900 万画素データです。(およその目安)また、PC の画面解像度は、96dpi と言われています。
両者の性能はかなり異なるため、同じデータを表示しても実際の大きさ(面積)は大いに違うのです。モニターに表示できるのは、精々200 万画素程度ですから、数倍以上違う訳です。


上の方で触れましたが、写真展向けの作品を4つ切りにプリントしました。このサイズは当方のプリンターでは不可能なため、ラムダを使って出力しています。

この装置は、巨大な機械で主として大きな作品に使うものらしいですが、ラボではラムダをセレクトしてきました。
元の画像は、raw で1200 万画素あります。これを4つ切りにする。
かなり拡大することになりそうです。指定解像度は400dpi なので、辛い感じですね。

 

最初の問題は、色でした。ラムダはカラーマネージメント出来ない。
どうやって色校正しようか、少し悩みました。

取りあえず、適当にレタッチしたモノをプリントするも、ぼけぼけで色も乗りませんでした。そこで、カラーチャートと再度作ったレタッチ画像で出力し、何とか傾向を掴むことが出来ました。

偶然、ラムダではなく、ピクトロ出力と思い込んでいた私は、そいつのプロファイルを使って眠い画像を、画面構成に再現することに成功。
完璧なはずはありませんが、結構雰囲気は合致してくれました。

 

さて、解像度の方ですが、400dpi となると必要なデータサイズは巨大です。大体2000 万画素程度のデータになります。
また、写真に詳しい方はご存じでしょうが、アスペクト比(縦横)の問題があるため、1200 万画素からの引き伸ばしではなく、もっと厳しい条件での仕上げになりました。


最終的に、出展作品10枚+αを出力しました。
結果の方は、実物でご判断いただきたいのですが(宣伝?)、どうもあまり心配すべきでは無かったようです。
400dpi にもなると、等倍表示でジャギジャギだった部分も、全く気になりません。

一応、補足しておきますと、銀塩の中版で風景をやっていますので、それらと比べると眠い感じはちょっとあります。無理もないですが。
ただ、従来の35mm 銀塩だったら、ここまでは行けないでしょうね。

 


 

6 電源

これも既出ですが、単三系4本と123A が2本入ります。
単三だけでも稼働できますが、あまり撮影枚数が伸びず、電池も使いきれないうちにフォールダウン。

また、使っていて電源ダウンになっても、電池の入れ直しや接点の活性化などで戻ることがあります。かなりデリケートなんでしょう。

冬場の寒いシーズン、屋外では123A を入れた方が無難です。
かなり電池電圧が低下するため、厳しいものがあります。

 


 

7 ファインダー

言わずと知れた泣き所でしょう。
見にくい、倍率が低い、ピントが掴みにくいなどなどと言われています。

私も確かにそう思います。ただ、文句は言いますし、改良を希望しますが、いまあるカメラを使わない訳にも行きません、、、。


最近の撮影では、超望遠を使っています。相手が鳥なので必須事項になるわけですが、深度が浅くてピント合わせに難儀しています。
スクリーンの性能が宜しくないこと、それに、画面が狭い(銀塩比)ため、AFエリア表示などが煩すぎます。

MFで使い、マット面で目視調整するので、視界を遮るモノが多すぎるのです。また、スクリーンの精度が良くないのか、若しくはカメラ全体の精度問題か分りませんが、後ピン傾向があるように思えます。

縦横の方眼表示?がon/off 出来るのだから、いっそすべての表示を消すような仕掛けがあればなあと思っています。

 


 

8 バッファー

連射性能は、秒間2コマ。連射バッファーは、7コマです。
jpg でも raw でも変わりません。

問題は連射した時のメディアへの書き込み速度です。raw での書き込みは遅く、バッファーフルにした場合は、沈黙の時間が待っています。

のんびり撮影している場合はいいとして、鳥やら飛行機などを相手にするには分が悪すぎます。当然、連射も秒2コマですから、言わずもがな。
ん〜、D2H でも買えと言うのでしょうか。

 


 

9 デジタルカメラは難しい?

やっぱり敷居の高さはあるように思います。
一眼レフの場合は、価格もそうですし、今までの常識とか経験では対応できない側面もあります。

フィルムの費用はかからないけれど、PC が高いとか。
また、フィルムの方は丸投げでラボ任せ、非常に楽チンっていうのも大きいでしょう。


けれども、色々とやっておりますと、実はこっちの方が作者の負担は大きいけれど自分でやれる部分が大きくて、楽しいのではないかと思えてきます。
また、自分で操れる要素が大きければ、作品にも反映できる味も増える。

やっぱり、柔軟性や好奇心それと忍耐が多少必要かも知れませんね。
面倒な人には、シャッター押すだけがいいでしょう。


Written by f.c