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フィールドスコープや天体望遠鏡を使っていると、対物レンズの性能と同時に接眼レンズにも注目するようになってきます。
普通は、対物レンズを基本に複数の接眼レンズを使い分けたり、自分好みの一本などを見つけて楽しむこともあるでしょう。
接眼レンズとは、単純な話し1つの凸レンズと見なすことができます。
もちろん、対物レンズも同じですね。ただし、目的が違うために形状や求められる性能がある程度はっきりしています。
性能的に求められるもので、尚且つ分りやすいのは焦点距離(倍率)です。凸レンズであれば、平行光線が1点に集まる焦点があり、そこまでの距離を焦点距離と呼びます。
また、倍率は対物レンズの焦点距離と接眼レンズの焦点距離を割り算すれば分ります。
敢えて倍率と書いたのは、フィールドスコープの場合は閉じた世界であることから、接眼レンズには倍率しか表記されていないことを念頭に置いたからです。
天体望遠用の対物レンズを用意して、これと色々な接眼レンズを組み合わせることが出来ます。もちろん、直接取り付けが出来ないパターンも多くありますが、ちょっと工作するなどの工夫があれば何とかなるものです。
天体望遠鏡を基準に見て行くと、ビクセンのLVがメジャーな物かと思います。LVの場合はアイレリーフが20mmあって、眼鏡を使っていたりデジスコする場合には、有利に働きます。
このアイレリーフですが、アイピースの中に一種のバローレンズを組み込み、長いアイレリーフを確保している様に伝え聞いてい ます。確かに、前群にレンズが入っていることから、本当の様です。
ただし、私が知る範囲では25mmのみバローがありません。
LV25は焦点距離が長く倍率は低めになります。けれども、低倍率であるがゆえに、リッチな映像を得られます。また、バローなどを含めたマイナス要因が少なく、癖のないストレートな感じも良い映像の秘訣です。
LVと同じく、ビクセンにはLVWというシリーズがあります。
こちらはW=ワイドという意味で、見かけ視野が広く65度程度確保されているようです。ちなみにLVは50度程度ですから、かなり差があります。
デジスコ特性スペックとしては、LVWが良いはずです。問題は大きさと重さでしょうか。
なお、LVW22にはやはりバローらしきレンズが組み込まれていることと、映像が黄緑の着色があるように感じられました。
ワイドになるとどうしても周辺像が流れたり、像面湾曲によってピント位置が変化してしまいます。この問題は技術的に難しいらしく、他のワイドタイプでも問題点として残っています。
笠井UWシリーズは、デジスコ関係でちょっと有名になりました。
この特徴は66度という見かけ視野を持つ割りに、安価で小型軽量なことでしょう。販売価格¥6800というのは魅力的です。アイレリーフはあまり長くありませんが、15mm程度は確保できる物もあるようです。
最もメジャーな?9mmはバロー系レンズが入っています。また、アイレリーフが10mm無い可能性もあり、ちょっと使い難い。
そして、焦点距離が短くて高倍率になることも災いして、色収差が目立っているように思えます。
素直な画質を考えると、15mmか20mmが宜しいでしょう。それから、最終的な画質や満足度を追求しない方がベターです。価格以上に使える奴と思えば、楽しめる接眼レンズです。少なくとも中心像は結構いいです。
デジスコ特性で一つの到達点と言われるのは、ペンタックスのXWシリーズです。これは、見かけ視野70度と広大で、尚且つアイレリーフ20mmを持つアドバンテージがあります。ただし、ブランドと性能を併せ持ちますから、実売価格で3万程度と高価です。
映像のクオリティーは優れていますが、やはりこれだけワイドになるとどうしても周辺像には限界があります。被写体を中央に置いて周辺は流れても良しとすれば、何とかなることでしょう。もっともこの問題はデジスコの限界点とも言えます。
ニコンのフィールドスコープ用接眼レンズを幾つか覗いてみました。
LVを基準としている私には、ちょっとキツイかなと思いました。
このレンズは、ニコン独自のコーティングがされているらしいのですが、その影響でコントラストや色乗りが強く出ています。また、エッジ強調されたようにも見えてきます。
これらの癖というか特性は、悪いものではありません。被写体が遠かったり、天候などによって曖昧な見えを助けてくれるメリットもあるのです。
けれども、条件の比較的良いときに見ていると、どうも脚色が強くてやり過ぎにも思えてきます。言葉は悪いですが、SONYのTVの原色ドッカーンと重なります。(今はそうでもないか?)
補足になりますが、決して悪いと評価している訳ではありません。
一般的には優れていると思えます。この辺りは好みの問題です。
私の好みとしては、変に補正をしない感じのナチュラルなもの。遠方の風景を見ていて、エッジが立つよりも全体のディティールを大切にしたい。そんなところです。
デジスコに関しては、色収差と周辺の流れが気になりました。本来の使い方であるニコン製フィールドスコープと組み合わせた場合は問題ないのかも知れません。けれども、天体望遠鏡の対物レンズと組み合わせると、どうも気になっていけません。
コーワのスポッティングスコープ用は、ちょっとニコンのタイプとは性格が違うようでした。厳密には分りませんが、どうやらこちらの方が穏やかな感じです。コントラストや色乗りに派手さをあまり感じません。
天体用と比べると多少違いを感じましたが、その程度でした。
感覚的には少し甘め(ニコン比)で、ディティール重視に思えます。
周辺像の色収差と流れは、こちらの方が抑えられているかなと思います。
なんだかニコンのタイプだけは、他と比べて特殊な位置づけかも知れません。
ビクセンのGLH20は、やはりフィールドスコープ用です。ジオマと呼ばれるタイプに使えます。このアイピースは所謂ワイドタイプで、デジスコに使いやすくなっています。けれども、これ以外のラインナップにはワイドが無く、デジスコやワイドで観察を考えると選択肢が無いのは寂しい限りです。
天体用と同じように、フィールドスコープ用レンズも統一規格なら、もっと楽しめるでしょうね。残念なことです。
ちなみにこちらのアイピースは、周辺の流れがちょっと目立ちます。ジオマと組み合わせた方がベターなはずです。
色々使いつつ、目で直接チェックしたり、デジスコしています。すると、何となく方向性が見えて参ります。
デジスコの場合は、アイレリーフが20mm位あって、見かけ視野が65度位確保できればベストです。標準的な3倍ズームであれば、全域ケラレなしに出来ますからね。
んで、それを目標にすると玉が少なく、制約事項も多いです。ペンタックスの高価なタイプか、フィールドスコープ用になることでしょう。
また、多少広角側を犠牲にするか、レンズの全長が短いカメラでアイレリーフ不足を逃げることになります。
さて、画質を考えるとどうなるでしょうか。
デジスコ撮影では、カメラのズームを使って便利に画角を変化させることが可能です。けれども、ズームの望遠側はどうしても画質が低下してしまうことが知られています。経験上、大きな対物レンズを使うことでかなりカバー出来ると感じていますので、必要な解像力が得られなくなることが問題なのかな?と推測します。
画質の問題には、色収差も重要なファクターです。
倍率を上げると色収差がめだちますし、ワイドタイプは周辺像の色収差や流れが気になる。もちろん、対物レンズにはEDなどを使って、出来るだけ優秀な物を選びたいです。
また、良いモノは使いたいけれど、予算も問題。高い物はコストを掛けた設計・製造が出来るわけで性能は優れています。でも、上手くバランスを取って安く上げたいのは世の常でしょう。
こんな情報&好みを元に、私なりに結論?です。
接眼レンズはあまり拘っても、完璧な物はない。妥協点は2つ。
取りあえず最高スペックにすると、ペンタックスやフィールドスコープ用か。
この場合、倍率は低めにした方がベターかも。たぶん、バロー系レンズは入るはず。
ワイドはケラレが出なくて便利だが、周辺像は悪い。
全体のバランスを考えると、LV25。見かけ視野が狭いため、ケラレが出る。カメラ側をズームして回避することになる。
倍率が低く収差は目立たない。また、レンズに癖がなく高性能、価格も安い。
もう一つの選択肢を上げるとすれば、UW。何といっても安い。多少の事は諦められる。ケラレは出ないし、15mmか20mmなら素直で倍率も抑えて色収差も何とか回避できる。
なお、いずれの接眼レンズにしても、私なら低倍率を狙います。
前述の通り画質を考えると倍率を上げるのは危険、またブレやピンボケの発生が飛躍的に不利になってしまいます。15〜20倍位が好みですね。ちょっとデジスコとしては焦点距離が短いかな?
デジ眼からの野郎としては、画質重視ってことでご理解ください。
対物レンズ性能を拘れば、天体望遠鏡。
取り回し優先なら、50mm位でもいいか。解像力を考えると80mmクラスは欲しいかな。割り切るなら100mm以上も大丈夫。
高級ならタカハシか?
便利さならボーグか?
大口径でシュミットカセグレン?
カメラレンズや安物望遠鏡(天体も地上用も)は止めておきましょう。
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