BORG 50ED (望遠レンズの検討)

はじめに


水辺の鳥で野鳥関連の撮影を始めました。


鳥屋の方には歯が立ちませんが、何とか撮りを継続しています。相手が鳥ですから、超望遠レンズが必要になります。


私の装備では、Nikon AF-S 300mm F4D (以下 300mm) が主力で、Tamron 300mm F2.8 (MF)がサブになっています。

いずれもテレコンバータを使って、焦点距離を稼いだり、デジタル係数 X1.5 の恩恵を受けてやっています。

さて、そんな折ですが、いまいち焦点距離が足りないとか、テレコンの画像は甘かったり不満があるのは隠せないものです。
普通に考えると、600mm F4D なんかに行くのでしょうが、100万オーバーは普通出来ませんねえ。予算ありませんし。

超望遠については、天体望遠鏡を使った撮影に於ていろいろ経験したことがあります。

数万mmとかの強烈な望遠を使用して惑星なども撮りました。これを転用して鳥相手に使うと、直焦点撮影のシャープなイメージでやれそうかもしれません。

 

望遠鏡を地上に向けて


 

望遠レンズの代わりに、望遠鏡を使う。そんな方向性が見えてきました。


そうなると何を使うか?私の手元には、高橋製作所製FC-50,76 という望遠鏡があります。古いタイプですが、名の通った望遠鏡フローライトアポクロマートレンズの超高性能と言われた一品。

早速、S2 pro でテストを行ってみました。


300mm + 1.4/2倍テレコン(420mm F5.6 / 600mm F8 )と、FC-50(400mm F8) 、FC-76(640mm F8 )です。
適当な建物を撮影して評価してみました。

最初は、FC-50 と 300mm(x1.4) の比較です。

300mm + x1.4 420mm F5.6 1/350
FC-50 400mm F8 1/125
F8 1/180
F8 1/250

比較写真はこちらから(別窓)

ほぼ同じものを撮影し、トリミングしてあります。
焦点距離や露出が一致しませんが、ブレやピンボケを考慮してセレクトしました。

解像感はFC-50 の方が良い思いますが、コントラストは300mm の方がいい様です。ただし、露出差や後処理のレタッチを考えると、さほど違いはないと判断できそうです。

双方共、アンテナ外周に色収差が出ていて目に付きます。
気持ち300mm の方が目立つように感じられます。

色味はご覧の通り、寒色系と暖色系に分かれました。
リアルさは、FC-50 の方が少し近い様です。


画像の周辺部に近い場所から、一部を切り出してみました。

比較写真はこちらから(別窓)


この絵では、FC-50 は意外に画像が劣化していません。望遠鏡特有のコマ収差を心配していたのですが。APS−Cのメリットでしょうか。

 

次に、FC-76 と300mm (x2) の比較です。

300mm + x2 600mm F8 1/500
FC-76 640mm F8 1/250

比較写真はこちらから(別窓)

同様に画像の一部をトリミングしてあります。
こちらも露出がかなり違っていますが、この点を考慮して見てください。

明らかにFC-76 の方がシャープです。300mm があまりに酷いのですが、元画像を良く見ても、ピンボケやブレの可能性は低そうです。(多少疑いも持っています)
撮影条件は前者の方が悪く、三脚に固定できないために椅子に乗せて撮影しています。

コントラストは300mm の方がありますが、精細感が落ちて解像力も渋いです。今までの撮影で、イマイチと感じていた部分がはっきり出ていると思います。

 

50EDとは


 

FC-50,76 と300mm の比較を行いましたが、実際にこれらの機材(望遠鏡)を利用することには抵抗があります。

重量と大きさ、それから扱いにくさや色のりの不安です。

そんな折、web でデジスコのサイトを見つけました。良く見てみると、天体望遠鏡を活用して、コリメート法の超望遠撮影をやっている様子。
最初はあまり期待していなかったのですが、作品を拝見するとかなりハイレベルでした。

デジスコ特有の焦点距離はさておき、色のりや収差の少なさは特筆に値します。理由はどこにあるのか?コンシュマータイプのデジタルカメラやアイピースはマイナス要素に違いありませんから、残るは望遠鏡部分が重要と感じました。

望遠鏡は、個人的に懐かしさを感じる「ボーグ」でした。
おもちゃのトミーが取り扱う、写真寄りにセッティングされた望遠鏡です。
個人的には、ファミリースコープとかハレースコープを思い出します。(古過ぎ)

そんな訳で、口径50mm fl=500mm F10 の望遠鏡でテストを始めることにしました。なお、最終的には、640mm F6.4 のレベルでの運用を考えてのことです。

 

性能と制約

 

 

さて、50ED の画像を1枚ご覧いただきましょう。

上に書いたFC-76,300mm(x2) とほぼ同じ被写体の画像です。
8125

50 ED 500mm F10 1/350

比較写真はこちらから(別窓)

解像力的にはFC-76 に劣ると思えますが、色のりとコントラストはいい線だと思います。画像の周辺についても、目立つ収差はなさそうです。

さて、この望遠鏡はオイクラ?でしょうか。
鏡筒だけで \35,800 でした。500mm 望遠レンズとしては破格ですね。

 

ということで、今どきの望遠鏡はかなり使えることが分かりました。まだテスト中ですが、ギャラリーにも画像を置きましたので、一度ご覧になってください。

画像の良さとは別に、機動力やF値の問題は少々辛いところです。

当初のもくろみ通り口径を大きなモノに変更しても、光学性能は良くなるけれど、当然機動力はさらに低下します。
手持ちの優位性は捨てがたいところですが、超望遠レンズでは避けて通れないものなのか。

 

デジボーグ

 

話が前後してしまいますが、web 検索で見つけたデジスコのサイト(Birding & DigiBorg)には、デジボーグという表記が使われていました。
デジ=デジタル画像、ボーグ=ボーグ望遠鏡を意味しているようです。

彼の地では、望遠鏡+アイピース+デジカメでの撮影がメインで、3000mm 位の超超望遠が活躍しています。

 

この手の撮影は、35mm版をベースとして考えると不可能に近いのですが、デジスコの構成では、実際の焦点距離が1/3 以下になるのため、何とかやれる様です。

もっとも、それでもシャッター速度の低下とか、被写体の導入が難しさはあり、かなりのテクニックは必要です。